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ー左官工事とタイル工事の違いをやさしく解説|仕上がり・費用・メンテナンスまでー

左官工事とタイル工事の違いとは?まずは基本を整理しましょう

家づくりやリフォームの情報を見ていると「左官工事」と「タイル工事」という言葉をよく目にしますが、一般の方からすると違いが分かりにくい部分も多いです。どちらも壁や床を仕上げる工事ですが、使う材料も仕上がりの印象も、メンテナンスの考え方も変わってきます。ここでは、左官工事とタイル工事の違いを、初めての方にも分かりやすく整理していきます。

左官工事とは?塗りで仕上げる伝統的な工事

左官工事は、職人がコテを使って壁や床を「塗り」で仕上げていく工事です。代表的な材料としては次のようなものがあります。

・モルタル(セメント+砂+水)
・漆喰(しっくい)
・珪藻土(けいそうど)
・土壁、聚楽壁 など

下地を整え、その上から何度か塗り重ねていくため、表面の模様や質感を自由に調整できるのが大きな特徴です。コテ跡をあえて残して味わいのある雰囲気にしたり、フラットに仕上げてモダンな印象にしたりと、同じ材料でも表情が大きく変わります。

また、漆喰や珪藻土などの自然素材を使うことで、調湿性や防カビ性が期待できるのも左官工事ならではの魅力です。壁そのものが「呼吸する」ように湿度を調整してくれるため、室内環境を快適に保ちやすくなります。

タイル工事とは?硬くて丈夫な仕上げ材を貼る工事

タイル工事は、焼き物や石などの硬い材料(タイル)を専用の接着剤やモルタルで貼り付けていく工事です。タイルには主に次のような種類があります。

・セラミックタイル
・磁器タイル
・モザイクタイル
・石材タイル など

タイル一枚一枚の大きさや色、形状、質感を組み合わせてデザインを作れるのが特徴です。水に強く、汚れも拭き取りやすいため、キッチン・洗面・トイレ・浴室・玄関・外壁など、さまざまな場所で使われています。

タイル工事では、下地の精度や目地(タイルとタイルのすき間)仕上げが美しさを左右します。同じタイルを使っても、職人の技量によって仕上がりに差が出るため、実績のある業者選びがとても大切です。

仕上がり・機能性から見る左官工事とタイル工事の違い

左官工事とタイル工事の違いをイメージしやすくするには、「見た目」「耐久性」「快適性」といったポイントごとに比較するのがおすすめです。ここからは、一般の方が特に気になりやすい点に絞って、分かりやすく整理していきます。

見た目・デザイン性の違い

見た目の印象は、左官工事とタイル工事の違いが最も分かりやすい部分です。

左官工事の特徴
・コテ跡や塗りムラが「味」になり、温かみのある仕上がり
・マットな質感で、光の当たり方によって表情が変わる
・色味は比較的おだやかで、やさしいトーンが中心

タイル工事の特徴
・1枚ごとの形や色を組み合わせて、パターンやアクセントをつけやすい
・ツヤのあるタイルなら高級感、マットなタイルなら落ち着いた印象になる
・同じ柄を繰り返すことで、シャープでモダンな雰囲気を出しやすい

柔らかくナチュラルな雰囲気を求めるなら左官工事、シャープでデザイン性の高い印象を出したいならタイル工事というイメージを持っておくと分かりやすいです。

耐久性・メンテナンス性の違い

耐久性やお手入れのしやすさも、工事内容を選ぶうえで大事なポイントです。

左官工事
・ひび割れや汚れが出る場合もあるが、部分補修や塗り直しがしやすい
・自然素材の場合、経年変化も「味」として楽しめる
・室内壁は、日常的なお手入れは軽いホコリ取り程度で OK

タイル工事
・タイル自体は非常に硬く、キズがつきにくい
・水や汚れに強く、サッと拭き取るだけで清潔に保ちやすい
・ただし、目地の汚れやカビ対策は定期的な清掃が必要

どちらが優れているというより、汚れの付き方やメンテナンス方法が違うイメージです。水や油を多く使う場所ならタイル工事、経年変化を楽しみながら使っていきたい場所なら左官工事が向いています。

断熱性・調湿性などの快適性

室内の快適さで比べると、左官工事は「調湿性」、タイル工事は「熱の伝わりやすさ」がポイントになります。

左官工事(漆喰・珪藻土など)
・空気中の湿気を吸ったり吐いたりして、湿度を調整してくれる
・結露やカビの抑制に役立つ場合がある

タイル工事
・熱が伝わりやすく、床暖房との相性が良い
・夏場は触るとひんやり感じることも

たとえばリビングの壁には左官工事で調湿性を持たせ、床はタイル+床暖房で快適性を高めるなど、組み合わせて使うケースも増えています。

どこに使う?場所別に見る左官工事とタイル工事の向き・不向き

左官工事とタイル工事の違いを理解したら、「どの場所にどちらを選ぶか」を考える段階に入ります。ここでは、外壁や玄関、水まわり、床など、住まいの代表的なシーンごとに向き・不向きを整理していきましょう。

外壁・エントランスまわりにおすすめの工事

外壁や玄関まわりは、家の印象を大きく左右する場所です。

左官工事が向いている例
・塗り壁のやわらかな雰囲気で、温かみのある外観にしたい
・和風・和モダン・南欧風など、テイストのあるデザインにしたい
・リフォーム時に既存の外壁の上から仕上げを重ねたい

タイル工事が向いている例
・玄関ポーチやアプローチを、丈夫で汚れにくく仕上げたい
・外壁の一部にアクセントをつけて、高級感を出したい
・雨や紫外線による劣化をできるだけ抑えたい

外観全体は左官工事で柔らかく仕上げ、玄関ポーチや門袖など人目につきやすい部分をタイルで引き締めるなど、組み合わせることでバランスの良いデザインにできます。

水まわり・床におすすめの工事

水まわりや床は、日常生活の中で汚れやすく、掃除のしやすさが大事な場所です。

タイル工事が特に活躍する場所
・キッチンのキッチンパネル代わりの壁
・洗面台まわり、トイレの一部壁・床
・玄関土間や土間収納の床

タイルは水や汚れに強く、濡れてもサッと拭き取れるため、水まわりや土足で出入りする場所で頼りになる素材です。

一方で、左官工事も次のような使い方で選ばれることがあります。

・洗面室やトイレの壁を漆喰・珪藻土で仕上げて、ニオイや湿気対策をしたい
・リビングからつながる土間スペースを、モルタルでラフに仕上げたい

このように、場所の性質と暮らし方に合わせて、左官工事とタイル工事を使い分けるのがポイントです。

リフォーム予算と工期から考える

左官工事とタイル工事は、工法が違うため、かかる手間や工期も変わってきます。

・左官工事は「塗って乾かす」工程を何度か繰り返すため、広い面積では工期が長めになることがある
・タイル工事はタイル代がかかる一方で、面積やタイルの種類によっては効率的に施工できる

一般的には、どちらが必ず安い・高いと決めつけることは難しく、
「どの材料を選ぶか」「どれくらいの面積を施工するか」によって費用が変わります。
リフォーム会社や工務店に相談する際は、左官工事とタイル工事の両方のパターンで見積もりを出してもらい、仕上がりイメージと予算のバランスを見ながら決めるのがおすすめです。

後悔しないための業者選びと8年更新キャンペーンの考え方

ここまで見てきたように、左官工事とタイル工事にはそれぞれの良さがあり、「どちらが正解」というものではありません。大切なのは、希望するイメージや生活スタイル、将来のメンテナンスまで含めて提案してくれる業者を選ぶことです。あわせて、8年ごとの点検・メンテナンスを前提にした「8年更新キャンペーン」のような考え方も押さえておくと、長く安心して暮らせます。

得意分野を確認して業者を選ぶポイント

左官工事とタイル工事は、どちらも職人の技術が仕上がりに直結します。業者選びの際は、次のようなポイントをチェックしてみてください。

・左官仕上げ、タイル仕上げ、それぞれの施工事例写真を見せてもらう
・「左官工事とタイル工事の違い」をきちんと説明してくれるか
・メリットだけでなく、デメリットや注意点も率直に教えてくれるか
・将来のメンテナンス方法や費用目安についても相談に乗ってくれるか

質問をしてみて、専門用語ばかりではなく、一般の方にも分かる言葉で説明してくれる業者なら安心感があります。「とりあえず流行っているからこの素材」とすすめるのではなく、お客様の暮らしに合った提案をしてくれるかどうかを見極めましょう。

8年更新キャンペーンを活用した長期メンテナンス

外壁や玄関まわりの仕上げは、一度工事をして終わりではなく、年数が経つごとに点検やメンテナンスが必要になります。そこで目安となるのが「おおよそ8年前後」というスパンです。

・左官仕上げの外壁:細かなひび割れや汚れの確認、部分補修や塗り直しの検討
・タイル仕上げの外壁・床:タイルの浮きや割れ、目地の劣化・汚れの確認

このタイミングで、業者側が「8年更新キャンペーン」のような形で点検や補修を提案してくれると、お客様としても計画的にメンテナンスを行いやすくなります。
たとえば、8年ごとの定期点検費用の割引、目地補修のパックプラン、外壁の洗浄サービスなど、内容はさまざまですが、「一定期間ごとに見直す」という考え方が大切です。

左官工事とタイル工事の違いを理解したうえで、工事直後だけでなく8年後・10年後の状態もイメージしながら選ぶことで、将来の大きな出費やトラブルを防ぎやすくなります。
長く住み続ける住まいだからこそ、「今の見た目」だけで判断せず、信頼できる業者と一緒に、計画的なメンテナンスまで見据えた工事を検討してみてください。

2025.12.12